4月に入ると柴又100kのレース本番まで2カ月を切ります。
トレーニングの成果を検証するために、第1回で行った「走力チェック」を再度確認してみてください。
また第2回で紹介した「片脚ひざ曲げテスト」をもう一度試してみましょう。ここで紹介した筋トレ、ストレッチングも、走るトレーニングと合わせて継続してください。
100kmは世界記録でも6時間以上、制限時間一杯なら早朝から夜までの長丁場。その間気温や天候、体調などのコンディションがさまざまに変化します。レース2カ月前くらいに、不測の事態でのリタイアのリスクを下げるための、本番を想定したテストを十分に行うことが大切です。
当日使用するシューズ、ウエア類は、練習で2時間以上使ってテストします。2時間までは調子が良くてもそれ以上で問題が出てくるケースが多々あるからです。
シューズは新品でも古過ぎてもリスクが高くなります。走行距離で100km以下だと足にシューズが馴染んでおらず、身体もシューズの機能に慣れていない場合があります。逆に400km以上では、足によく馴染んでいるがクッション性などの機能が低下し始めています。製造から2年以上経過している場合も、保存状態によって素材が劣化するので注意が必要です。100km以上400km以内の使用、製造から2年以内、という物がよいと思います。またシューズは同じメーカーでもモデルごとに身体にかかる負担が変わるので、できれば2種類以上のシューズをはき分けると故障予防に効果があります。練習でも2足以上をはき分けると身体の負担が軽減できて故障の予防効果があります。レースでは雨でも走るので雨の日テストも。シューズとソックスの相性も重要なので、練習でも試しておきましょう。
レースでは1足で走り通すのが理想的です。はき替えるとかえって体調を崩すことや時間のロス、計測チップのつけ忘れなどのリスクが発生します。計測チップを付け忘れると完走が認められませんので、はき替える場合は必ず確認してください。
ウエアは「晴れて暑い日用」と「寒い雨の日用」の2種類を用意しテストします。ウルトラでは摩擦による皮膚のトラブルは多く、股ズレ、脇ズレ、男性では乳首など注意です。同じウエアでも湿度や発汗量などで擦れの度合いが変わってきます。また最近流行の機能性ウエアでは、コンプレッションやサポートが長時間の着用で支障がないか、普段の仕事着の下に着るなどして半日の着用テストをしておくのもいいでしょう。
当日、使用する補給食、サプリメントなども練習で試しておきます。組み合わせや気候によっても身体の反応が変わりますし、50km以降は内臓の疲労も大きくなることも考慮します。LSDや時間走など、できるだけレースに近い状況でテストしておくとよいでしょう。
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